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Posted by さぽろぐ運営事務局 at

2012年09月22日

Snakeman Showは大人の時間/どれをお使いに・・・

2007年12007年12月31日(月) 21:00 ▼コメント(8)

 いくらなんでも、これがワタシの今年最後の記事。1年間のご支持、大変ありがとうございました。「らた、まいねん
 細かくやってんだけど、ご存知ないですよね、↑(苦笑)。

 ほらね、「約束は守る」でしょ。ずってもはっても。これが端萬クオリティなのよ。さて、どなたに申し上げているかは、スーパーコアな端萬記マニアの方ならおワカりになるかもです。

 でもなぁ。この記事もマイとかちユーザーには軽くスルーされるんだろうな。それで全然構わないのは「へりくつ」で申し上げた通り。

参考
ウィキペディア:スネークマンショー

スネークマンショー・ファンサイト
 ↑、ワタシの記事は不要というくらい超オススメ。ギャグの解説もなされています。後でじっくり楽しもうっと。

SNAKE MAN SHOW WEB MAGAZINE/Snakeman Show



 メイン画像は



 今回紹介しているのは全てワタシの所有物の画像ですぅ。
 ↓、ちなみにコチラ、何のパッケージに似せているか、おわかりです?






 スネークマンショーご存知の世代ってのは北海道ですと第一期YMO世代くらいでしょう。まあ、現在の40歳前後の世代。これが首都圏ですともうちょっと上の世代も含まれるのでしょうね。



ネガではなくて、最初からこう印刷されてます


 スネークマンショーのオモシロさというのは、活字にしてしまうと全然理解できません。まさに聴いていただくしかない。今となっては30年前に発表された作品なんですけども、ワタシまだニヤリとできました。


 東京ローカルでのラジオによるコントが当初なんで、YMOのアルバム「増殖(x∞MULTIPLIES)」('80)で全国デビューに至った、といっていいんでしょうね。当時の中高生のハートにヒットしたワケですよ。


懐かしい、と思える方は極めて少数派か


 ラジオ時代のコントは「スネークマンショー海賊版」 にて楽しむことができるようなんですね。あいまいなのは、ワタシも正確には把握してないからなんですが。



 CD版も購入したのですけど貸したきり返ってこない。しかも貸した人間は音信不通。鈴木さん、ワタシ忘れてないからね。



YMO-1 x∞MULTIPLIES(増殖)


YMOが'80にブレイクしまして、ライブ・アルバム「パブリック・プレッシャー」から'81発売のオリジナルアルバム「BGM」の狭間(営業面での)を埋めるために発表されたのが「増殖」 だというのは有名な話ですわね。


増殖のダンボールケース裏面



 オリジナル曲が少ないものですから、さらに狭間を埋めるためにスネークマンショーのコントが遣われたわけですね。当然ながら、これも聴いていただかないとワカンないという。


YMO-1に当時の青少年はココロときめかせた


 KDD事件の「ミスター大平(首相)」、「ここは警察じゃないよ」、中国公演の落語「林家万平(三平)」、いいものもある・わるいものもあるの「若い山彦(こだま)」が登場してますが、ココラへンはスネークマンショーのギャグとしては軽いほう。


 で、スネークマンショー・オリジナルとして発売されたファーストアルバムが「急いで口で吸え」で有名な「SNAKEMAN SHOW」 ですね。


なんかインパクトありましたよね、この表ジャケ


 ギャグの流れとしては、「増殖」の延長線上にあるものですね。「盗聴エディ」、ポール・マッカトニー特別捜査本部の「はい、菊地です。」、タメと親方の「シンナーに気をつけて、壁塗んな」、ちり紙交換と選挙カーの掛け合い「正義と真実の人、桑原茂一でございます」、なかなかコンドームが買えない「これなんですか」


 例えば「急いで口で吸え」のおかしさについて説明して欲しい 、という依頼が教えてgooに寄せられたようですが、回答に四苦八苦しておりますね。



うってかわって爽やかな裏ジャケ


 このアルバム、特にYMOのファンでなくても人気があったはずです。ギャグがワカリ易かったですからね。ブラックな感じですとか、エロティックな部分は強調されてませんでしたし。


 セカンド・アルバムでありながらオリジナルではラストとして発表されたのが「死ぬのは嫌だ、怖い。戦争反対!」 です。



このジャケは赤十字からクレームがついたらしくて、金色十字に変更されてしまいました

 このアルバムを聴いてですね、大興奮した男子中高校生(もしかしたら女子も?)は少なくないでしょう。ともすれば、エロティックな部分でのみ注目されたのが本作かな、とも思うのですが。



この裏ジャケも某国では発禁か?!愛ルケ?


 最後のコント「愛の戦場」がそうなんですけどね。日本人がなかなか許容できないというブラック・ユーモアで、単一、安易な博愛主義を批判(by渋谷陽一)していましてね。似たような「病院ヴァージョン」もあります。こちらが本来的なメインなんだろうな、と。

 そこらへんの部分はお子ちゃまには理解不能でございましょうけど、大人になってもワカってない方のほうが多いような気はいたしますね。


 スネークマンショーのプロデューサーは日本版ローリングストーンに携った桑原茂一さまなんですけど、彼が「SNAKEMAN SHOW」と「戦争反対!」の発売の狭間、NHK-FMで金曜午後10時から放送されていた「渋谷陽一のサウンド・ストリート」に出演されましてね。そのときには、現在でも発売されていないネタが放送されまして。アルバムもそうなんですけど、コントとそれに続く音楽が絶妙のバランスで構成されているのが、極めてセンスよくカッコいい、という。

 ちなみに、その回の録音テープ持っております。それ聴きながら本記事は書かれました。結局はワタシのコレクションを紹介したに留まってしまったような気がするのですが、紅白も見ないでですね、相当時間がかかりました、とだけはお伝えしたいですね。

 端萬クオリティやらを維持するのって、結構大変なのよ。ふう。

コメント(8件)


01-01 04:20
VW @dion.ne.jp
2007年の終わりに、このネタできましたか。ふふふ。
スネークマンショーを聞きながら受験勉強していたっけな。

2008年、
萬造さんにとって良い年でありますように。




01-01 15:09
端野 萬造
>VWさま
 これ聴きながら「験勉」でございますか。それはもう、気合入りまくりでございますわねぇ。小林克也さまのウルフマンジャックは発音やらスラングで英会話の特訓になりますでしょうし、伊武雅刀さまのラップや早口言葉で脳味噌を軟らかくできたのでは、と。

 でその頃のワタシといえば、まだ10代なんですよね、恐ろしいことに。スッゴイ昔のはずなのに、ワタシにとってのあなたのイメーヂはあの頃のままという。それも結構怖いものがありますが。

 VWさまにとっても前途洋洋なお歳ではございませぬか。ワタシはそう信じておりますよ。




01-08 17:31
おさるのかぐや彩優木
まずは律儀に07年中に記事あげてくださったこと改めて感謝します。
本当に約束は守るお方で、大変恐縮しております。

私もスネークマンショーは中学生のとき。
当時放送委員会とやらに入ってましてね。
アナウンスDJもどきをやっていたわけですよ。
で、同じ委員会の男子が面白いのあるよって持ってきたのがこの「スネークマンショー」

YMOはもちろん、小林克也、伊武雅刀、早々たるメンツがお馬鹿な事やってるのが面白かったですよね。
でも今考えると当時はそのシュールな内容のほとんどの真意はわかってなかったですね。
ただなんとなくエロティックなニュアンスとなんかお洒落な雰囲気をわかったつもりでいたかったような。

とりあえず、レンタルでアンソロジー見つけて借りてきたんです。でも、「急いで口で吸え」や有名どころはずしてあるんですよね。
充分楽しめましたが、まだまだ奥は深そうです。




01-08 17:37
おさるのかぐや彩優木
覚えているのは
「ホテルニュー越谷」とか病室でのコントとか?
かなりウル覚えなんですけど、この折りたたみ記事を読みながら懐かしく思い出してました。

にしても、ほんと今聞いてもお洒落ですよね。
絶妙なタイミングで入ってくるBGMがほんとオトナの雰囲気。
いまだにマニアックなFANが多いのもうなずけます。

また時間があるときに思い出してはほくそえませていただきます。
大晦日にまで萬造クオリテイで書いてくださってほんとにありがとうございます。
と同時にこれからは、簡単にあれ書いて!などと気安く頼まないように気をつけますね。
神経、時間をすり減らしてまで書いていただくのは本当に申し訳なく思ってしまうので(笑)

でも、改めてほんと面白い記事、いつもありがとです。




01-08 22:51
端野 萬造
>おさるのかぐや彩優木さま
 記事アゲる2ヶ月くらい前から、なんとしても今年中には、と気にしておりました。ただ、なにかと時間が取りづらい状況に加えて、年末は原稿締め切りが立て込みまして、ほんと、あの時間でぎりぎり。

 テレビも団欒もなくして、取組んでおりましたよ。まあ、団欒なんぞワタシには無くなってしまったわけですが。

 中学校のミスDJをやられていたのですね。あはは。「増殖」、「急いで口で吸え」あたりは問題ないでしょうけれど、「戦争反対」のA面(←はは、なんせワタシのレコードだからさ)は結構「あえぎ」が多くて教室では放送禁止でしょうね。

 「ホテルニュー越谷」は色んなヴァージョンあるのでしょうが、ワタシが知っているのは「空いてて良かった」というオチのですね。
(続く)




01-08 22:53
端野 萬造
(続き)
 病人に向かってインタビュアーが「お元気ですかぁ~」で始まる「病室もの」はブラックユーモアですよね。「急いで口で吸え」もそうなんですが。

 なんていいますかね、スネークマンショーで鍛えられてしまうと、どうでもよい芸では笑えなくなるという。これなんでもそうなんですが。ニヤニヤ。

 伊武雅刀さまの「クイズ&クイズ」のネタなんかいいですよ。女子高生相手のヤラセに司会者の伊武さまの機嫌が悪くなっていくというギャグ。皮肉たっぷり。聴きたくありません? 売ってませんけど、ワタシは持っているんですねぇ。

 ちなみにブログアクセス統計では155hitですからね、未だ。1週間以上経つのに。1年目の前のワタシなら絶望で怒り狂ったでしょうけど、今はもう怒るのも馬鹿らしくて。はーはーはー。

 でもね、これだけあなたに反応していただければ、それで十分。これからも、よりコアな記事をカキコいたしますよ。






01-26 20:00
しょうぞう。
こんばんは。
ふと見ると「スネークマンショー」ネタw
まさしく今、私の車のCDにはスネークマンショーが挿入されています!
「Can you speak English!?」いうてます。
先日雪降った日に嫁さんと車交代したんですが、あとで「あのCD、(車に)酔うわ!」と申しておりました(^^;
YMOは大好きです。
のちの散解アルバムではスーパーエキセントリックシアター(S.E.T)が絡んでいましたよね?




01-26 22:00
端野 萬造
>しょうぞう。さま
 あ、え、えーと、リ、リ、リ、リトルね。リトルーーーーーーー。でございますね。

 ナント申しましょうか。あの手のギャグはウケル方とそうでない方は明確に分けられてしまいますね。ドライブデート場合は、相当程度相手の趣味をリサーチしてからでないとスネークマンショーは遣えませんね。「なにこれ?!」ならよろしいですけど、「なにこれ?」や「・・・」は悲しゅうございますものね。

 こっそり、ひっそり楽しむというのが正しい使用法なのでしょうね。きっと。

 惜しい。「散開(軍隊用語)」が正しいのですよ。細野さまのとらえでは本来的なラストアルバムは「浮気なぼくら」で、S.E.Tの出演した「サーヴィス」はほんとにサーヴィス的な意味合いのものらしいんですって。

 ワタシとしては「テクノデリック」で終了していたかな、と。
  


Posted by きむらまどか at 10:18Comments(0)街の様子/ワタシの様子

2012年09月22日

平成元年のキープ男

2007年12月24日(月) 04:44 ▼コメント(3)

 2日も経つのに93hit。見事に冷淡な扱われ方。もう登録ユーザー層が入れ替わってしまって、「端野萬造?WHO ?」なんだろうな(笑)。('07/12/26)


 まぁ、なんとなくこっそり記事アゲときますので、お好きな方はドウゾご覧になってくださいましね、というファンサービスです。



コミュニティアイ12月号表紙



 さてこの創作は1989年、タウン誌コミュニティアイ12月号に掲載されたものです。当然筆者はワタシ。今回アゲるにあたって、原文を一部改変してあります。ですが、あくまで時代背景は平成元年。携帯電話などはほとんど普及しておりませんでした。


 ヒロインの名前を「麻子」としているのは名作トレンディドラマ「抱きしめたい!」 に出演したW浅野(浅野ゆう子、浅野温子)のうち、浅野温子さま演じる「池内麻子」から。麻子に憧れる歳下の男性(ドラマでは「山下純(本木雅弘さま)」)を端野萬造にしておりますが、これは今回変えた次第。

 後半に一見噛みあわない会話の遣り取りがございますけれど。まさに会話の気分を表現している、とお考えください。ワタシ自身はこの部分に非常に強い愛着を感じております。

 また、本記事の掲載画像に1987年作品「私をスキーにつれてって」のDVDパッケージ等を引用しているのは、実は意味がありまして。今回の創作の元ネタを萬造は実体験しているワケなんですが、その女性の部屋を訪れた際('88)に彼女の部屋のTVに映っていた(当然DVDではなく、ビデオでもなく北海道文化放送)のが「私をスキー・・・」だったのですね。

 この映画、主演の原田知世のお姉さん原田貴和子さまも出演されています。ワタシ的には知世さまより圧倒的に貴和子さまが好きですね。







 受話器を左手に握ってから、三秒ほどためらった。本当は電話なんかしないのが良いに決まっている。だって、麻子さんに弱みを見せてしまうことになるのだから。彼女を付け上がらせてしまう。

 分かってはいるんだ。恋愛に駆け引きがあるなら、相手の誘いに乗ってしまうことは負けを意味する。それでも僕の右手人差し指は慣れた番号を押してしまった。

 呼び出し音が耳元で響く。「いなきゃいいのに」と思う。でも「会いたい」という気持ちが強い。時計は午後九時半を示している。

「もしもおし、佐賀です」
 麻子さんが出た。彼女の第一声は大抵不機嫌そうに聞こえる。これにひるんではいけない。相手の反応をうかがっているのだから。


「あ。端野です。遅くに申し訳ありません」
 麻子さんは僕の歳上で職場の同僚。とりあえず最初は、へりくだった言い方をすることにしている。それが最低限の礼儀ってものだろう。全然抵抗はなかった。


「ああら、まんぞう(萬造)クンじゃない。イヴのこんな時間にどうしたのお」
「あ、いえ。外に出ないかなって思って、電話したんですけど」
「えー、こんな時間から」
「そうですよね、もう遅いですよね」
「別にいいけどさぁ」

 ばかやろう、ばかやろうと僕はココロの中でののしった。クリスマス・イヴにどこかに遊びに行こうと誘ったのは、どこのどいつだ。「彼が札幌に出張だから、イヴは一人なの」なんて勝手なことを言う女性にプレゼントまで用意した僕は一体何なんだ。えっ、教えてもらいたいものですね。

 それでも結局僕は麻子さんを迎えにいくことにした。惚れてしまった男の弱みってやつだろう。アーガイルのセーターを脱いで、レジメンタル・タイを選んだ。

 エアコンからやっと温風が吹き出し始めた頃、クルマは麻子さんのマンションに着いた。両手はまだかじかんでいる。寒がりの彼女のために、エアコンのボリュームを最大にした。

 麻子さんの部屋の前に立つ。ああ、この部屋で一晩明かしたこともあるのに、なぜ僕はキープのままなんだろう。ブラックの皮コートのポケットにはプレゼントが用意してあった。西洋床シンヤシキでラッピングしてもらったものだ。ドア・フォンを一度だけ鳴らす。「はーい」と彼女はすぐにドアを半分開け顔を出す。偶然かわざとか、(山下)達郎の「クリスマス・イブ」が部屋から流れてきた。

「寒いから、中で待ってて」
「はい。お邪魔いたしまーす」

 コートのまま上がりこむ。ファン・ヒーターの前にあぐらをかいて、手を温めた。麻子さんは寝室でなにごとかしている。気になったけど、声をかけることさえできない気がしていた。

 ステディな関係なら「何してンの」と覗くことも出来るだろう。でも「キープ男」の僕はなんというか微妙な状態。どうせ付き合っていないわけだから、逆に何したっていいような気もする。でも「もしかしたら」なんて淡い期待もあったりするから下手なことはやっぱりできない。ここの判断は難しい。悩んでしまう。こんな煮え切らない態度がキープに留まっている原因なんだろうか。

 五分待たせてから、「ごめんね。どこに連れて行ってくれるの?」という麻子さんに「はい、これ」と赤い紙包みを差し出した。
「ありがとう。まんちゃん、いつも用意いいんだからあ」
「まあ、クリスマスですからね」
「私なんかに渡さないで、恋人にアゲられるようになんなさいよ」
「・・・そうですね」

 似たような会話が何度、二人の間で繰り返されたのだろう。麻子さんは僕の想いを知っているんだ。「私なんか歳上だし」という理由で始めの頃はかわされていた。そんなものかなあ、と遠慮しているうちに彼女は僕よりひとつ下のやつと付き合い始めた。

「どういうことなんですか」とたずねると、「だって、かわいいンだもん」と言われてしまって馬鹿らしくなる。それでも他の女の子と遊んでいると「二兎追うものは一兎をも得ず」だとか「まんちゃんといるのが一番楽しい」なんて言葉であきらめかけた気持ちをぐらつかせる。早い話がもてあそばれているのだろう。

 挙句の果てがイヴの晩をキープ君として麻子さんと過ごす破目になっている。情けない。でも、その立場を楽しんでしまっている部分があるのも確かで。

 野村ビル(西2南11)6階「銀座すえひろ」で夜景を眺めながら、麻子さんとシャンパンをあけた。恋人でもない、友人でもない二人が大切な時をとりとめもない会話で費やしている。


「端野君はね、本当の恋愛をしたことが無いのよ」
「僕は史上最高のキープ男だ」
「もっとお金がほしーい」
「男を次から次へと変えるのが、楽しい恋愛なの?」
「アタマ悪い男のコは、顔が良くっても駄目」
「ちぇー、どうして僕ってモテないのかな」
「私、ちゃんと結婚できるかしら」
「麻子ちゃんのこと、本当に好きなのに」
「雪が降ってきたよ」
「ホワイト・クリスマスだね」

 もう人通りも少なくなった西2条を腕を組んで歩いた。二人ともとても上機嫌なのが不思議といえば不思議だった。「あー、明日も仕事なんだなー」とブルーになっていると麻子さんが突然立ち止まった。

「あ、まんちゃん、私送ってもらえるのよね」
「そのつもりですけど」
「良かった。ちょっと用意しているものがあるの」

 もしや、寝室でなにかしていたのに関係があるのだろうか。僕は脳天気な期待で急に胸を躍らせながらクルマを走らせる。38号線が輝いて見えた。

 その結果がどのようなものであったか、それはここには書かない。それが平成キープ男のせめてものダンディズムだろうから。

(了)



 この作品、最初の時もとある女性に向けてカキコしたのですけれど、感想は寄せられませんでした。読んでもいただけていない可能性が高い。18年ぶりに復活させても状況はカワラないでしょうね。マイとかちの存在も伝えてるんだけど、ツレないんだよなぁ(苦笑)




コメント(3件)


2007-12-31
おさるのかぐや彩優木
くすっ。とある女性ではありませんがご挨拶がてら。

原田貴和子様、素敵でしたよね。
女性から見ても品があるというか、艶っぽさがありましたよね。
もちろん知世ちゃんも可愛かったですけどね。
(知世ちゃんバージョンのダンデライオン好きです)

ん?結果気になるんですけど?おあずけなのかな。
女から見ると、この麻子さんはいけ好かないタイプなのですが、こーゆー感じの女の人がもてはやされた時代なんでしょうかねぇ?

あー一度だけ私もクリスマスに哀しい思いしたことありました。
わざわざ好きな人の家までプレゼント持っていって、勇気出して「好きな人はいますか?」って聞いたんです。
そしたら「僕はみんなの恋人で誰の物でもないから」とかとんでもない返事が返ってきて一気に冷めちゃった。

なんでこんな奴好きになったんだろうと後悔しましたね。見る目無かったな私(笑)


2007-12-31
おさるのかぐや彩優木
あらまー、調子に乗ってたら本題に入る前に字数足りなくなっちゃった。

今年もいろんな興味深く面白い記事、タメになる記事、美味しそうな記事、ハイクオリティなレベルで書いて下さりありがとうございました。

途中いろいろ大変な時期もあったようですが、こうやってポツポツでも記事を読めるシアワセを痛感しております。
モンスターのように成長してしまった萬造記(昨日も2215って凄いッスねw)ですが
これからも楽しみにしています。

いろいろアドバイス下さったことも本当に感謝しています。心からありがとうございます。

もうすぐ2007年も終わりですね。
2008年が萬造様にとっても素晴らしい新たな幕開けの年となりますように。良いお年を。


2007-12-31
端野 萬造
>おさるのかぐや彩優木さま
 いやー、「僕はみんなの恋人」には爆笑させていただきました。クリスマスにプレゼントまで持っていかれるほどのお好きだったのに、妙に納得されずに冷めることができた、当時の彩優木さまに敬意を表します。

 とある女性、やはり未だ連絡ありません。でもね、きっと年賀状受け取ったら仰天してメールくると思うんだよね。ははは。

 貴和子さまの台詞「女26、色々あるわ」にぐっときたものでございますよ。あれに較べたら、知世ちゃんなんか、子ども、子ども。

 モンスターかどうかは別にしましてね、今年のアクセス数の成長は、マイとかちの「節度なき」膨張によるものでしょうね。そう見てます。努力以前の問題。だって、アク数と記事のレベルって連動してると思います? ・・・ということですわぁ。

 お気遣いに感謝しております。あなたにとって素敵な一年になることを祈念して。ありがとう。よいお歳を。
  


Posted by きむらまどか at 10:18Comments(0)創作・失われた街角

2012年09月22日

新食感ラーメンは躰にも舌にも嬉しい/芽室・通りゃんせ

2007年12月17日(月) 00:00 ▼コメント(9)

 もしかすると、これが今年最後の記事になるかもしれません。そのくらいの気合を込めてこの記事カキコしております。





新食感通りゃんせ

河西郡芽室町東6条7丁目1 ℡0155-62-5724
営業日 不定休 開いてないつもりの方が無難 要電話確認
営業時間 11時から 場合によっては13時前でも店仕舞い

参考記事

隠密麺喰い師の備忘録:芽室町「新食感 通りゃんせ」
↑、画像は是非こちらでもご覧になっていただきたい。

*ニソロを見上げ、モシリに立つ* :芽室 通りゃんせ
↑、辛口のぶーさまが珍しく手放しで誉めていらっしゃいます。

 いやあ、今回記事アゲるつもりで訪問したわけではございませんでね。そのせいか画像が全然駄目なんですよ。凛とした佇まいの麺なんですけど、全然ワタシの画像では伝わってきません。申し訳ない。

 メインは新食感ラーメンのややアップぴんぼけ画像。






 今日ですね、地方行脚している途中で昼食を摂ることに。久し振りにとあるラーメン店に寄りました。3回目かな。シンプルなのに個性的なラーメンでしてね。今回初めてご主人とお話しさせていただいたのですが、これがまた。

 記事にするしかあるめえ、といった内容。今月はというか今年はもう記事アゲられないかも、と考えていたのですが。「こんなこと、お客さんに言うの初めてです」

 で、是非ご紹介したい、召し上がっていただきたい、という麺です。「しゅん」では読めない情報。大体において、広告に興味がないようでした。ただ、美味い、と言ってくださるお客様の存在が嬉しい、と。
掲示板「まんぞうのへりくつ」№726より抜粋


見逃しそうな、佇まいのお店


 クルマで近づきましてね、赤字にラーメンと白抜きされたのぼりを発見しまして、「あ、今日はやってるんだな」と安堵いたしました。なんせ、このお店「いつ行っても閉まってる」と悪評が立つほどのお店。ワタシもフラれたことが数度。訪問4回目で初めて入店できた、とか。


 ところが常連はそんなこと意に介さないワケですよ。狭い店(カウンター5席、小上がり1卓)ですから、客が増えると困ると思ってるくらい。今回店に入って一瞬絶句。の、のれんがカウンターにある。

 まだ13時前でしたから、閉店(本来は14時)までは間があるだろうと踏んでいたのです。ですが、お客が切れたら閉めちゃう場合もあるのですね。「あ、もうお仕舞いでした?」「いえ、どうぞ、どうぞ」柔和な笑顔でご主人がおっしゃってくれます。助かりました。

 最後に訪れたのはもう3年以上前になりますか。今回が三度目の訪問です。芽室在住の知り合いから「萬造さん。イチオシです。是非食べてみてください」と言われたのが開店(平成13年4月)早々の頃。ブログ以外の紹介記事は北海道新聞の夕刊とコミュニティ・アイ(現在休刊中)だけ。

 なんせ狭い店なので、2名以上で訪れるのはリスクがあります。その上営業日が不定期。いつ開けられるかワカらない、という状態では宣伝するわけにもいかない。もう、常連客とクチコミ客でのみ成り立っている。ですから、ご存知の方は意外に少ないはず。

 メニューは新食感ラーメンのし。普通が700円、大が800円、小が400円。ライス(100円)も一応あります。

 新食感ではあります。でも成り立ちは極めてオーソドックスな麺です。たちのぼる香り、一口目の味わい。刺激的なものは一切ありません。全てが丁寧で優しい。そしてシンプルかつオリジナル。少なくとも十勝管内においては、似たようなものを知りません。

 基本的には薄い塩味といっていいでしょう。でも、よくある和風ラーメンとは違います。確かにかつぶしは入っていますが、とんこつもしっかり使用しているのです。そしてポイントはここにある。

 通常とんこつスープは骨をぐだぐだ煮込みます。アクごとスープにする店もありますし、徹底してアク取りする店もあります。

 通りゃんせさまでは、豚骨も鶏も野菜も煮込みますがアクを出すまでは煮ないとのこと。アクは旨味が出てしまった後のもの、とのお考えなんですね。それ以上煮込む意味はない、と。アクの出る一歩手前が素材の持つ旨味の極地であると。

 しかも豚骨もただ煮込みません。下処理を施してから煮込むとおっしゃってました。「こんなこと、お客さんに言うの初めてです」の部分。ですから、下処理の内容はカキコしないことにしました。とても手間がかかるようです。



店頭に表示してあるスープの成り立ち


 そして、煮終えたスープを裏ごしして保存します。そして、オーダーごとにその分だけ温める。とにかく煮過ぎない。タイミングを見計ることが常に要求されるのです。


 そしてラードは使用しません。あくまで素材(かつぶし、鶏、豚骨、豚肉)から出た脂肪分のみ。ラード独特の臭いを避けたいがため。ご主人いわく、「ウチのラーメンには躰にいいもの全て入っている」と。スープを残される方はほとんどいらっしゃらないと。そりゃそうですよね。あのスープを味わいたくて皆さんおうかがいするのですもの。

 ご主人に伺いました。「このラーメン、ご自身が食べたい麺なんですよね」「そうです」微笑まれながらおっしゃいました。

 元々職業料理人のご主人です。本業はあくまでそちら。でもラーメンが好きであちこち食べ歩いて自分の理想の味を追い求めたのだそうです。そして出た結論は自分で作るしかない、と。



自信作・新食感ラーメン


 ご主人もおっしゃってましたが、初めての方は一口目、味が薄めだなと感じられるかもしれません。最後に丁度良くなるような塩加減にされています。それが飽きずに最後一滴まで味わい尽くせるスープの秘訣。

 最初にインパクトを与えてしまって、舌を麻痺させてしまうスープってあるのですが、その対極にあるスープです。最初から最後まで、とにかく優しい、当たりが柔らかい。自然な味わいなんですよ。無理がない。



ゴメンよ。ぼけぼけ画像で




 麺は細麺です。繊細なスープによく馴染みます。コシはしっかりありますので、頼りなく感じることはありません。


 具はチャーシューではなく、スペアリブを煮込んだもの。食べにくければ、骨ははずして皿においてしまえばよろしい。ワタシはそうします。画像ではワカリづらいですけれども、煮玉子もしっかり。おでんの玉子を味わうがごとくのスープとのコラボレーション。



おしぼり、氷入りお冷や、そして黒胡椒と白胡椒
しっかりしたお店ですよね



 食べ終わった後、胃に堪える感じが全くありません。細麺と余計な脂肪がないスープのお陰なんでしょうね。毎日食べても平気でしょう。


 いつ店を開けられるかわからないので、それで迷惑をかけることが申し訳なくて、とご主人。でも、そんなの構わない、とワタシは思います。舌をリフレッシュさせたい時、休ませたいと感じた時に味わえればいいのですから。

 繰り返します。通りゃんせさまの新食感ラーメンには強烈な個性はありません。ラーメンとして実にオーソドックスな成り立ちをしているからです。作り方がひたすら丁寧なゆえ、そこにオリジナリティが生じているのです。

 立ち寄る機会があれば是非味わっていただきたい。ただし、休業日であることの覚悟は忘れずに。リスクを避けるためには、電話確認が肝要です。



コメント(9件)


2007-12-17
くどっち
これはとっても気になるラーメン屋ですね!

麺食いくどっち
近日行ってみたいと思います



2007-12-17
ぶー
リンクして頂いてありがとうございます♪行列必死になっても可笑しくないお店でありますが、どうしてどうして混んだら混んだであんまり嬉しくない私は親父さんにとっては嫌なお客さんなのかもしれません(笑

さて私もそろそろブログ復活しますかね^^ネタばかり貯まり、記事に出来ていないのは萬造さま、私も一緒でございます(汗




2007-12-17
七誌です。 @plala.or.jp
萬造さま、マニアック的ですが今年最後の〆にはもってこいのネタだと思います。

新食感ラーメン、味噌、塩、醤油が無い・・・味は一種類のみ。

でも塩ラーメンですよね。

味的にインパクトは無いです。

でも優しい味で飽きが来ない、雰囲気もアットホームでよろし。

いつ営業しているか判らないスリル感・・・侮れないお店です。

こう言ったネタは私のストライクゾーンです。

これからも斬新なネタを宜しくお願いします。




2007-12-18
端野 萬造
>くどっちさま
 ようこそお見えくださいました。マイとかち参戦以前からYahooブログはしばしば覗かせていただいておりましたよ。貴殿は全国区でいらっしゃるから。

 通りゃんせに出掛けられる際は、くろさまもお連れになってくださいましね。お二人が新食感ラーメンをどのように評価されるか、非常に気になります。

 とかちビストロ・マリアージュさまでお会いできたらよろしいですね。その時は杉山さまと赤部さまにもお話伺いたいですわあ。

>ぶーさま
 あのご主人、それほど多くのお客さまに来てもらいたい、という雰囲気でもなさそうですよね。ただ、自分が好きな味を喜んでもらえる人に食べてもらうことに遣り甲斐を感じているというのかな。

 商売の割りに効率悪いもの。あれで700円で、しかもおしぼりと伊藤園のお茶までついてくるという。器からなにから、一連のこだわりで成り立っているのでしょうね。




2007-12-18
端野 萬造
>七誌です。さま
 お見えになると信じてました。貴殿でしょ、ぶーさまでしょ、くどっちさまにくろさま。これに成行さまが加わって、「十勝帯広行ってはいけないあんな店こんな店」っていう座談会なんかやったら酷いことになるでしょうね。

 そこに今はマイとかちで遺憾ながらも干されているcaskさまが加わろうものなら、もう大変。でも楽しいだろうな。こうやって店も客も鍛えられて高められていく。あ、takaお嬢さまも忘れちゃいけない。

 斬新なネタですか。ご期待にそえないの残念ですけれど、もう難しいんじゃないかなぁ。某ラーメン店の画像は用意されているのですけれど、ペンディングになってますし。あれはお蔵入りだね、恐らく。

 どうも味に伸びがなくて、将来がとっても不安でして。第2のラーメンだるまにならなきゃいいけど。






2007-12-18
ぶー
萬造さま

七誌さまコメントで横レス失礼です(笑

座談会面白そうですね♪くろさまってあの「くろにっき」のくろさまでしょうか?だとしたらネットの世界も狭いもんですねえ。他の皆様もブログをされていらっしゃる?!きっと私知らずのうちに拝見しておるかもしれません^^


あっ!「だるま」に強く反応(笑

いやーあれはホントにゴニョゴニョ……でした。萬造さまも同様に感じておられるのでしょうか気になります。ラー写まだ現存しておりますのでいずれ記事にするつもりでおりました。まぁいずれ(笑




2007-12-18
端野 萬造
>ぶーさま
 くろさまはその「くろにっき」のくろさまです。某所でいきなり「萬造さんですか」と声を掛けられて驚いたことがございます。それがくろさまでした。

 十勝という限定された地域で活動しているワケですから、気になる対象ってのは当然のように重なります。その中でも切り口や内容で、あ、なんかこの人のはオモシロいというものは必ずある。お互い認め合える存在になれるというのは嬉しいものです。

 「だるま」さまはねえ(笑)。最初の頃が一番良かったんぢやないかという。あれだけ言ったのに、麺は固ゆでにならなかったし。




01-19 20:29
おさるのかぐや彩優木
二日連続で残念!でした。
開いてるときはのぼりがあるの?
のれんが外に出てるのかな?

御影に通う間に訪れてみたかったけどどうかなぁ?

ま、楽しみは後にとっておいて方がいいですねo(*^ー ^*)oにこっ♪




01-20 07:36
端野 萬造
>おさるのかぐや彩優木さま
 覚悟の上で訪問されているとは思いますが、お気の毒です。のぼりが出ていれば、開店しているハズです。実は閉店している状態をあまり気にしていないもので。のれんがしまわれていても、店主がいらっしゃれば、対応していただける「可能性」はありますね。

 そうですね、シーズン中なら気楽に寄れますものね。

 芽室町「あかずきん」http://r.tabelog.com/hokkaido/rstdtl/1001952/ はいかがでしょう。ご家族でご利用されるのには最適です。「ネギかつ丼」はオモシロいですよ。  


Posted by きむらまどか at 08:53Comments(0)帯広近郊/中華・ラーメン